概要
最近ではインターネットによる買い物や非接触型ICカードによる電子マネーなどが普及し、ITの活用が大きな利便性の向上をもたらしており、ITサービスが社会基盤として不可欠になってきている。 ここ数年、新型コロナウイルスの感染が拡大される中で、一気にDXが加速しビジネス環境が変化している。 こうした変化に即応しビジネス変革を支えるITに対して期待も高まり、ITサービスに対する信頼性が要求される中で、継続的に品質維持・向上するためにはどのようなことをすればよいか?
- 目次
- 1.IT人材は今もこれからも不足(一般論)
- 2.IT人材の「質」の不足
- 3.求められるIT人材になるためには
- 4.皆様の会社ではIT人材は足りていますか?
- 5.求められる人物像
- 6.その中でも運用業務とは?
- 7.最後に
1.IT人材は今もこれからも不足(一般論)
そもそも「IT人材」の定義として、経済産業省がみずほ情報総研株式会社に委託した「IT人材の需給に関する調査」では、主に情報サービス業、インターネット付随サービス業(ITサービスやソフトウェア等を提供するIT企業)及び、ユーザー企業(ITを活用する一般企業)の情報システム部門等に属する人を「IT人材」と称しています。これをみると不足しているのが明らかです。
参照:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
2.IT人材の「質」の不足
そんな中で、切実な問題が質の問題です。本当に必要とされるスキルや経験をもった人材がいない。だから企業は人材不足になっていると思われます。特に中途採用の面談でもニーズにあったレベルの人がいないから採用を見送るといったケースも多くあります。もはや一定のスキルさえ持っていれば、IT人材として重宝される時代ではありません。企業が求めるIT人材になることで端的に言えば「高収入」が得られるハズです。需要と供給のバランスで供給が足らず、高度なスキルを持つ人材が少なければ売り手市場です。
3.求められるIT人材になるためには
一昔前はIPAの資格試験の上位資格を取得しているだけですごいと言われていましたが、今の時代それだけでは通用しません。一定のスキルとコミュニケーション能力は「あって当然」のことであり、リーダーシップを発揮し、きちんと結果(成果)を出せる人が求められます。そんな人材が少ないのが現状ですが、人的キャラクターとしてバランスが取りにくければ、どちらかを尖らせることも一案です。ITスキルならばデータ分析やAI、セキュリティなどの最先端技術の知識は荷物にはなりません。バックにIT技術を持ったSEのもとコミュニケーションができる人ならば、お客様の課題発見、分析、解決策といった顧客に寄り添った提案活動ができる人を目指すと、求められる理想像になれることでしょう。
4.皆様の会社ではIT人材は足りていますか?
さて上記を踏まえ、皆様の会社では新入社員をたくさん採用・配属させても数年でいなくなってしまう。人事部は退職者のつなぎ止めに時間を取って懸命だったり、IT人材の中途採用に高額な報酬を提示して雇用確保に奔走したりしていませんでしょうか?多くの企業が今や「攻めのIT」に取り組もうとしています。過去には「コスト削減のためのIT」と思われがちだったことが手のひらを返したかのように一転し「売上増大のためのIT」だ、と「DX」の号令をかけられ、ITやデジタルテクノロジーを駆使し、事業の差別化を図り、競争力を向上させる動きが活発化しております。そんな自社の競争力の源泉たるITのスキルや人材をアウトソースすることはなく、自社の収益を左右する製品開発同様に社内に人材を抱え、スキルを蓄積してゆこうとする内製化が主流です。もちろん、人材は限られていますから、アジャイル開発、DevOps、クラウドを積極的に採用し、品質とスピードを追求することになり、それでも要員が不足したときは外部リソースを求めるも、同様のスキルを持っている人がいなければ対応できない。。。IT人材不足の負のスパイラルに陥るわけです。
今の世の中、会社に魅力を感じて入社するよりは職種や業界を決めて自分にマッチするところを選ぶ世の中であり、ひと昔前の終身雇用、年功序列は誰も望まない世の中になっております。今回は、せっかく採用した人をしっかりその企業のリーダーに育てあげるまで辞めさせないためのエッセンスが情報提供できればと思います。参照:新たなデジタルスキル標準の検討について(第一回デジタルスキル標準検討会資料)
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/digital_skill_hyoujun/pdf/001_02_00.pdf
5.求められる人物像
今や小学校からタブレットやスマホを使えるように教育される世の中になっております。企業のIT部門は毎日、システムの安定稼働、コスト削減に追われる中で、新技術、新事業などで「作業」は年々増加しています。そこで企業の中で担う役割としてIT部門は「ビジネスクリエイティブ集団」に変わっていく必要があります。
個人としてもビジネスクリエイティブ集団の一員として、充実した毎日が過ごしたいと思っているハズです。そのためにはITスキル・技術にプラスして、先読みできる「気の利いた人」が企業にとって必要な人材になることは間違いありません。
事業継続性として、そういう人を繋ぎ止める会社側としてもITスキル・技術がどのように生かされてビジネスに活用されているのか?また数字で成果を示せる青写真(=夢)を語ることのできる会社にしていくことが重要です。
6.その中でも運用業務とは?
7.最後に
毎日の仕事が嫌になる時もありますが、それでも楽しくできるように、時には発想転換をしてみましょう。
次回が最後(内容未定)となります。
連載一覧
筆者紹介
株式会社ヴィンクス 営業本部 部長
1992年 株式会社ダイエー入社と同時に情報システム子会社に出向。
ネットワーク管理業務を経てネットワークSEとして大手顧客、及び新規顧客向けインフラ提案・構築に従事。
2009年 某社様の基幹システム全面刷新時インフラPM。構築完了後そのシステム保守・運用に関するプロセスを整備し、運用フェーズの品質を管理するITサービスマネジメントに従事。
2012年 ITサービスソリューション部にてITサービスにおけるインフラ・運用人材の育成やITサービスに関わる新規事業戦略策定に従事。
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