システム管理者のためのBookCafe

Vol.105 チャット&メールの「ムダミス」がなくなるストレスフリー文章術

概要

書籍のインク独特の香りを感じながら、出会ったことのない世界、新たな発見、体験してみませんか?

目次
内容紹介
A’s Review

会社に自分専用の机もなくなり、最後に出社したのはいつだっけ?と、考えるくらいリモートワークで業務を行っています。プロジェクトが始まると、チャットでのコミュニケーションが、かなりの割合を占めるなか、行き違いがあったり、自分に関係ある内容を見逃して、後で苦労したり、など、チャットによるストレスがあるなと感じていました。そんな折、この本が目にとまり、読んでみることにしました。

 

内容紹介

チャット&メールの「ムダミス」がなくなるストレスフリー文章術

山口 拓朗 著

リモートワークが主流となりつつある昨今、重要性を増している「文字のコミュニケーション」。
さまざまなツールを使い、コミュニケーションが円滑にとれているはずなのに、
「情報が共有できない」
「距離感がつかめない」
「仕事が進まない」
といったストレスを抱えていませんか?

これまでの対面と併用されてきた文字コミュニケーションと、リモート時代の文字コミュニケーションは「似て非なるもの」であり、その違いに対応したコミュニケーションスキルを身につける必要があります。
本書は、「エッセンシャル」「ロジック」「エモーション」「ワード」「ルール」の5つを新しいコミュニケーションの核に据え、【リモート時代のストレスフリーなコミュニケーション】を提案します。

社内コミュニケーションツールとして使われるチャットとメールにしぼり、チームとして仕事をするのにムダでしかないコミュニケーションのストレスと、その結果起きるミスを避ける文章術を身につけてください。

KADOKAWA 紹介文抜粋)

 

A’s Review

この本の冒頭に、「文章ストレス度チェック」があり、自分がどの程度メールやチャットでのストレスを抱えているのか、または相手に与えているのかが、わかるようになっています。ストレス度チェックは6項目あり、それぞれに10のチェック項目にチェックした数をレーダーチャートに書き込み、全体の大きさや突出している項目などでストレス度を測るもというものです。私は「【注意】ストレスが多め」でしたので、読む意識がさらに高くなったよう気がしました。ただ、電子書籍にしてしまったため、チェックやレーダーチャートに書き込むことができなかったのは、ちょっとストレスでしたね。
また、文例も多く、原文と改善文という形で、比較して書かれていて参考になります。しかも、改善文が複数ある個所もあり、相手や環境に合わせて参考にすることができます。さらに、ほとんどの文例は、相手からの返信が想定されているため、とても分かりやすく、返信を想定して書くということがとても大事であることがよくわかります。

1章は、Essenceということで、相手のことを考えて書きましょうということですが、ここで、「読む人の反応を決める」と書かれていました。決めて書くことで、目的が明確になり情報が不足して、余計なやり取りが減らせるというものでした。
特に質問するときなんかそうですね。何言っているのかわからん!と、言われることがなくなるでしょう。
2章は、Logicということで、論理的に文章を書きましょうというもので、技術者としては、納得する内容が多かった半面、そうなのだ!ということもあり、とても参考になりました。
3章は、Emotionということで、感情にかかわる部分です。催促や謝罪など、あまり書きたくないような文章ではどうすべきかが書かれています。心理学的な側面からも書かれているので、参考になります。
4章は、Wordで、言葉選びについて書かれています。「こそあど言葉」は特に注意しようと思いました。ついつい、使ってしまいます。また、ここは改善文のパターンがいくつも書かれていることが多く、社内外で使い分けるのにも便利です。また、読みやすい文章についても書かれていますので、言葉だけではなく体裁や文字数などについても参考になります。
最後の5章は、Ruleです。チャットは、リモートワークになって、机を並べて仕事していた頃とは違い、横を向けば隣の人にすぐ話ができるわけではありません。その代わりにチャットを使用します、そこで、メンション機能、すぐ返信できない場合でも読んだら、リアクションだけは先にしておくといったことが大事なことだなと思いました。

この本は、文例も多いのですが、さらに、汎用性の高い言葉や、5章の後にフレーズ集が付いているなど、困ったときの辞書代わりにも使えます。この点に関しては、検索できるので電子書籍でよかったと思っています。
とにかく、メールやチャットは読む人を考えて書くことが大事です。チャットで会話がかみ合わないことがあった方、メールやチャットで、やり取りの回数が多かったりする方などにお勧めしたいと思いまいました。

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筆者紹介

“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。

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