システム管理者のためのBookCafe

Vol.30 9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方

概要

書籍のインク独特の香りを感じながら、出会ったことのない世界、新たな発見、体験してみませんか?

目次
内容紹介
MASA’s Review

教える側も教えられる側もためになる

昨年の第7回システム管理者感謝の日イベントにて、「大人の寺子屋 縁かいな」を主宰している上田比呂志氏にご講演を頂きました。テーマは「ディズニーから学ぶ、ひとの心を動かすサービスとは」。驚異の95%というリピーター率を生み出すサービスはどこにあるのか。米ディズニーワールドのジャパンパビリオンのディレクターも務めた上田氏にその秘密をお話しいただきました。その講演を依頼しお話を聞かせていただいて、ディズニー関連のビジネス書に興味を持ち、特にディズニーでの人の育て方が今後の自分にも役に立つと思い、この一冊を手にしました。

 

内容紹介

9割がバイトでも最高のスタッフに育つ
ディズニーの教え方
福島 文二郎(ふくしま ぶんじろう)/著
 
ディズニーランドでは、9割のスタッフが正社員ではなく、アルバイトでアトラクションを運営しています。しかし、アルバイトでも最高のサービスを提供し、ディズニーランドは他の遊園地とは異なる、そして不況にも負けないブランド価値をつくりあげていますが、その背景には徹底したディズニーの社員教育システムがあります。「社員教育」をテーマにディズニーの人材教育方法を紹介しながら、一般の会社でも活用できる社員教育のコツとポイントを解説します。
(中経出版紹介文抜粋) 

 

MASA’s Review

シリコンバレーとアジアで働く人たちの仕事の形を通して
私達の未来を考える

企業に就職できたら安泰という考えがまだ残る日本ですが、世界はどうやら変わってきているらしいです。

雇用=契約であり、あのアップルでさえも、就職する際「アップルはいつでも、理由の有る無しに関わらずあなたを解雇できます」書かれている同意書にサインしないといけないそうです。ただ反対に雇われる側も「自分がやりたいことでない場合は自由に辞められる」環境があり、お互いにフェアで風通しの良い関係が実在しています。

会社も望み、自分も望むポジションがあれば入る、なくなればクビになるもしくは辞める。とてもシンプルで健全な形のはずですが、これをよしとしなかったり不安を感じる私達がいます。日本でそれが今できるのは、リスクを負うだけの熱意と人脈、行動力があるひと握りの人たちになっていますが、今後、会社の意識や国の制度が変わっていくと、日本でもそういった働き方が普通になる日が近い将来来るかもしれません。

 

そういった時代の働き方とは

この本では、著者の考えやアドバイスが色々とちりばめられています。

その中でも印象的なひとつとして、「キャリアを積むには専門性を高める」とあります。

日本では、異業種への転職が多く、結果ジェネラリストが増える傾向にありますが、アメリカやアジアではほとんどの人が、ひとつのテクノロジーを極めその専門性の中でできることの仕事のレベルを上げていくと言います。「個の時代」がやってくる中で、自分の価値をどう高めていくか、ひとりひとりが考えながら日々働かないといけないということですね。

 

そのほかにもカフェワークの推奨や、通信技術とコミュニケーションツールの発達による中間管理職の不要論など、刺激と新しい発見が詰まった本です。

社会の変化によって、新たな働き方の可能性があるという事実を知り、悲観したり疑問視したりせずに、自分の将来を考えてみませんか?

連載一覧

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筆者紹介

“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。

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