システム管理者のためのBookCafe

Vol.35 考える練習をしよう (子どものためのライフ・スタイル)

概要

書籍のインク独特の香りを感じながら、出会ったことのない世界、新たな発見、体験してみませんか?

目次
内容紹介
Satoshi’s Review

見た目は「子ども向け」ですが、内容は大人にも共通する「発想」や「問題解決」のための取組方法、考え方を練習問題を交えて楽しみながら学べる本です。

 

内容紹介

「考える練習をしよう
(子どものためのライフ・スタイル)」
マリリン・バーンズ/著
マーサ・ウェストン/イラスト
左京久代/訳

 

頭の中がこんがらかって、どうにもならない。このごろ何もかもうまくいかない。
見当ちがいばかりしている。あーあ、もうだめだ!
この本は、そういう経験のあるひと、つまり、きみのために書かれた本だ。
みんなお手あげ、さて、そんなときどうするか?
こわばった頭をときほぐし、楽しみながら頭に筋肉をつけていく問題がどっさり。
「あっ!問題って、解いたり超えたりするものじゃないんだ。」(晶文社紹介より)
 

Satoshi’s Review

文章や挿絵などを交えて「子ども向け」にやさしく書いていますが、内容は問題解決のための考え方の説明が丁寧に書かれています。
子どもに限った話ではなく、ITサービスへの課題やビジネスのための発想など、様々な事へ応用できる内容となっています。
メインの章として取り上げられていませんが、気になった言葉があるのでご紹介します。

●集中の仕方は人それぞれ
    学生時代に、音楽を聴きながら勉強していて怒られたことはないでしょうか?
    人それぞれに性格も考え方も違います。
    であれば、集中の仕方も違います。
    本書の中で歴史上の有名人の集中方法も少し紹介されています。
●相談相手を見極める
    自分がどういう助けを必要としているか考えた上で、相手を選ぶということです。
    上司が必ずしも毎回ベストな相談相手とは限りませんよね。
    技術的な問題なのか、組織的な問題なのかによって相談相手を変える必要があります。
●人物判断(電車で足元を見てみる)

また、この本での以下のことを章立てで教えてくれます。

【自己流の考え方はダメ】
タイトルだけみるとインパクトがありますが、自己流の考え方だと
狭いものの見方しかできなくなるということです。
普段注意を払ってないものの中に、問題を解決するヒントが隠されているかもしれません。
そして、固定概念を捨てて柔軟なモノの考え方を見つけることが、自己流を捨てるポイントです。
本書の中で、自己流を捨てるための練習問題があります。
ちょっと意地悪な問題と思うかもしれませんが、そう思う方はもう考え方が固くなっているかも?

【問題にぶつかったら】
この本では、問題解決をする際には「何が問題なのかをはっきりさせること」をあげています。
目の前の問題を解決しても、根本解決にはならないことってありますよね。

【頭の屈伸運動をしよう】
「頭の屈伸運動」といっても頭に関節はないので、「準備運動をして本当の問題と直面した時に備えよう」
ということです。その中で推奨していることの一部をご紹介します。
・考えをリストに書き出してみる
    頭の中だけで考えがちですが、実際に手を動かして書いてみると客観的に見ることができます。
・最後から考えてみる
    ゴールから導くと意外とすんなりと答えが出ることってありますよね。
・質問することはかっこいい
    年を重ねると「そんなことも知らないの?」って言われるのが怖くて
    知ったかぶりすることがあるかもしれません。
    恥を捨てて聞くことで、いろいろな情報が入ってきます。
・マクラは重要
    いろいろ頑張っても解決しない時、一旦寝ることで頭がリセットされることも・・・
  根本解決ではないですが。

本書では、一人だけでなく友達を交えて行う練習問題も数多く出題されています。
秋の夜長、友達と会った際に行ってみても面白いかもしれません。

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筆者紹介

“システム管理者のためのBookCafe” レビュアーのご紹介
●システム管理者の会 推進メンバー
システム管理者の会の企画・運営をする推進メンバ―が、会員の皆様にお奨めする本をご紹介してまいります。

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