コープデリ生活協同組合連合会では、行動指針の浸透・社員同士がお互いに気に掛け合う文化づくりのため、「イイネ!カード」という取り組みを2014年より実施。
その取り組みを取材させていただきましたのでご紹介します。
組織紹介
コープデリ生活協同組合連合会(略称:コープデリ連合会)は、関東信越6生協が加盟する連合会であり、会員生協の宅配事業や店舗事業の本部機能を担い、商品調達や物流、システム、人事など幅広い分野で共同化を進め、事業連携の要としての役割を果たしています。
コープデリ連合会、関東信越の6生協、子会社はコープデリグループとして同じ理念のもと、心の豊かさが調和し、安心してくらせるまちづくりに貢献し、人と自然が共生する社会と平和な未来を追求しています。
「イイネ!カード」 ~働く仲間どうしをつなぐコミュニケーションカード~
―活動実施の背景を教えてください
コープデリグループでは、2013年に新たに行動指針を制定しました。この行動指針の浸透のために「イイネ!カード」という名刺大のカードを作成した取り組みを2014年より開始いたしました。
初めはマネジメントツールとして幹部、本部職員が率先して、行動指針に即した行動をした職員に「イイネ!カード」を記入して贈る取り組みとしてスタートし、上司が部下の仕事をしっかりと見る環境、職場の仲間を気にかける文化を浸透させることに注力いたしました。その後、職員間でも贈りあいたいという声があり、現在は、相互に贈りあうカードとなっています。
さらには、グループ全体で集まって開催されるオープンミーティングで行動指針に基づいた事例を紹介しあう、また、事例を集め「イイネ!大賞」を決める取り組みや、年に1度11月11日を「超イイネ!の日」とし、グループ全体が行動指針を意識する取り組みを実施しています。
「イイネ!カード」について取材させていただいた時の様子
―どのような活動ですか?
パートさんを含む全ての職員に「イイネ!カード」というカードを配り、感謝の気持ちや想いを伝える言葉を記し、贈り合う取り組みです。 周りの人が「わっ、これイイ!」と気づいてもらえるような事例を集め、エピソードブックという冊子にし、グループ全体に共有することで、発信しやすい環境づくりもしています。 より「イイネ!カード」を推進するために11月11日を「超イイネ!の日」とし、ふだん書いたことのない職員も1年に1度、気軽に「イイネ!カード」を贈り合う日として、働きかけています。 おかげさまで、グループ全体で年間14〜15万枚も「イイネ!カード」が飛び交うようになり、結果として職員全体での行動指針の浸透度がほぼ100%近くまで上昇することができました。
イイネ!カード
表面(左)、裏面(右)
―11月11日は「超イイネ!の日」!!
「イイネ!カード」を使った組織活性化、お互いを認め合える場のさらなる推進のために、2019年に11月11日を「超イイネ!の日」とし、コープデリグループ全体で「イイネ!カード」を贈り合うキャンペーンを実施しています。 また、行動指針に沿った事例の紹介や各生協、各事業での「イイネ!カード」を活用した取り組みを毎月「イイネ!推進ニュース」として記事を発刊し、グループ全体への共有を行っています。
イイネ!推進ニュース
―仲間の活動を届けはぐくむ「エピソードブック」
「イイネ!カード」の取り組みの中で、「現場で何が起きているか分からない」「他部署がなにをしているかわからない」といった声をいただくことがありました。そこで、各生協、各部門をつなぐ取り組みとして、職員のエピソードを募集し、冊子としてまとめることにしました。
「エピソードブック」を、自分たちの仕事の意味と意義を確認するためのツールとして活用し、事例からの気づきと学びを推進しています。 冊子の最後には感想シートを挟んでおり、今では1,000枚以上もの感想をいただいています。
エピソードブック Vol.7(左)、エピソードブック Vol.8(右)
―エピソードブックに掲載された方へインタビュー!
情報システム
寺田 俊作 様
- 掲載されたご感想
掲載された事に驚きました。 2021年の春ごろには店舗の釣銭釣札機は対応できるように設定変更されていましたが、実証はできていませんでした。
当日は、新500円硬貨を見たいといった理由で出勤前に銀行で両替しました。自分の職務範囲外ではありましたが、店舗の釣銭釣札機の対応のことを思い出し、興味本位で事務所近くの店舗の釣銭釣札機に通してみたところ記事の事象が判明しました。
- どういった点が評価されたと思いますか?
新500円硬貨のニュースは世間的に大きなものではなかったですが、身の回りのことにアンテナを張って情報収集していた点が評価されたのだと思います。
「大丈夫だろう」と思わず実施する事が大事だと改めて思いました。
- 今後やりたいこと、目標などはありますか?
当時とは違い、今は課長職に就いています。更に視野を広げ、アンテナを張って様々なことに気づく事ができるようになっていきたいと思っています。
部下の方たちが、生協の組合員のことを考えた仕事ができるように指導していきたいです。
- 本活動について
イイネ!を可視化する事で、周りの人たちから反応が貰えるのが嬉しいです。
評価の話題やコミュニケーションのツールとして活用できる良い活動だと思います。
エピソードブック掲載記事
―今後はどのような活動を計画されていますか?
情報システムでは、「超イイネ!の日」にあわせてリモートでの「イイネ!カード」の活用を考え、紙だけでなく、Googleフォーム上での「イイネ!カード」の取り組みを行いました。
また、2023年の7月には紙の「イイネ!カード」デザインのリニューアルが決定しています。
忘れないポイントとして、「想いを伝える」、「つむぐ人になる」など、あたたかい気持ちが広がる組織づくりを継続していきたいと思います。「イイネ!カード」が無くても、風土としてメールや簡単なやり取りを通して認め合える関係が築くことのできる組織を目指していきます。
「おつカレー」をお送りさせていただきました!
<<左から 村山 祐司様、炭田 恵子様、宇都宮 真治様、郡司 明徳様>>
―最後にメッセージをお願いします。
私たちの生協は、食卓を囲む人が「笑顔」になれる商品やサービスの提供で、身近に生協があってよかったと誰からも頼られる生協を目指しています。そこで働く私たち自身も、コープデリグループで働いてよかった、生協ってイイネ!と思える組織にしていきたい。そのためにも私たちの行動指針『組合員のくらしと未来のために、組合員の立場に立って「安心と信頼」、「挑戦と学び」、「コミュニケーションと感謝」を大切にします』をもっと身近に「イイネ!カード」で相互に伝え合う活動を、今後も大事にしていきたいと思っています。
コープデリ生活協同組合連合会様、情報提供ありがとうございました。
システム管理者の会では、ITシステムを支える方々に感謝の気持ちを伝えたり、活躍を表彰して功労を明らかにしたりする活動を、引き続き募集しています。皆さまの活動紹介を通じて、業界全体で活動が浸透することを目指しています。