キヤノンITソリューションズ株式会社のITプラットフォーム事業部門では、お客さまシステムの運用を担当する「システム運用サービス」を提供しています。システム運用の現場では、常に品質の維持・向上を求められ、継続的な改善活動を行っています。
今回、システム運用の最前線で業務を担っているオペレーターの、優れた成果を表彰する取り組みを紹介いたします。この表彰イベントは「ミスなく業務が遂行できた」、「業務改善の提案を挙げた」などの活動を四半期に一度、表彰するものです。
組織紹介
「先進ICTと元気な社員で未来を拓く“共想共創カンパニー”」
私たち、キヤノンITソリューションズ株式会社は、長期ビジョン「VISION2025」で掲げた“共想共創カンパニー”をめざしております。業種単位でお客さまに相対する「製造・流通ソリューション事業」「金融・社会ソリューション事業」の2つの事業部門と、その事業部門と連携する「デジタルイノベーション事業」「ITプラットフォーム事業」の2つの全社横断型事業部門を配置し、さらなるお客さま志向を実現していきます。中でも「ITプラットフォーム事業」では、世界基準の運営品質を提供する「西東京データセンター」を中心に、ITインフラ環境の企画・設計・構築から保守、運用まで、お客さまシステムのライフサイクルに沿ったサービスを提供しております。
ITサービス技術統括本部 データセンターサービス本部 システムマネジメント部
小堺様(左)、青山部長(中)、中澤様(右)
運用改善活動と表彰式(赤バラ活動)の開催
―活動実施の背景を教えてください
お客さまシステムの運用を担当する「システム運用サービス」は、西東京データセンター内に専用のオペレーションルームを配し、オペレーターが24時間365日体制でシステム運用の業務を行っています。
近年、オペレーション業務に対するお客さまの要望は複雑化・多様化しています。こうした要望に応える為にはさまざまな問題・課題をクリアする必要がありますが、かつて、「システム運用サービス」のオペレーション現場では有効な対応ができない状況が続き、ミスが頻発するなど運用品質に影響が出始めていました。さらに、オペレーターが続けて離職するようになり、現場のモチベーションは低下していきました。
この状況を改善する為、2019年より運用改善活動としていくつかの取り組みを開始いたしました。活動を通じて運用品質の維持・向上を目指すだけでなく、オペレーターの全員が参加することで現場のモチベーションアップも期待しました。
―どのような活動ですか?
さまざまな問題・課題を抱えている状況でしたので、運用品質の維持・向上に向けてはそうした課題を1つでも解決していく事が重要と考えました。
そこで、システム運用業務を通して気づいた事を改善策として収集し、適切な対策は速やかに実装する事を繰り返す「共通課題管理活動」を開始しました。
同時に、優れた改善策を提案してくれたメンバーを評価する取り組みも開始しました。
それが今回ご紹介する「赤バラ活動」です。
「赤バラ活動」は、優れた成果を上げたオペレーターやチームを評価し表彰する取り組みです。
「一日、ミスなく業務を続けたら、赤バラ(シール)を貼っていく」という行動から、「赤バラ活動」という名称にしています。
開始当初は、「ミスなく業務を遂行した」事のみを評価していましたが、現在は課題解決に向け「優れた改善策を提案した」事を高く評価するようにしています。毎回、さまざまな評価項目を設定し表彰することで、現場のモチベーションアップにも繋がっています。
今回は以下の4つの評価・表彰を定義しました。
①ノーミス継続賞:オペレーション起因の障害ゼロを一定期間達成したチームを表彰
②改善提案件数賞:「共通課題管理活動」において、積極的に改善提案を行ったチームを表彰
③改善提案内容賞:「共通課題管理活動」において、業務効率・品質向上となる優れた改善提案活動を行った人物を表彰
④特別賞:社内外の評価を得た行動や、業務の品質や生産性の向上に寄与したチーム、人物を表彰
【ノーミス継続の赤バラ(シール)】
【今回の表彰式】
主催者:中澤様
木内様(左)、青山様(右)
ノーミス継続賞 1チーム
代表者:木内様(チーム人数:6名)
※チーム数は、全4チーム。木内チーム、青砥チーム、佐藤チーム、黒木チーム。
※改善提案件数賞、改善提案内容賞、特別賞は、10月時点では表彰見送り。
チームの代表者・受賞者が表彰状を授与されています。
今回受賞された皆さまが勢ぞろい。「おつカレー」を持っていただいております。
左から 星野様、木内様、十川様、内藤様、松浦様
※新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮し、撮影時のみマスクを外して撮影を実施しています。
― 受賞された方の声をお聞かせ下さい。
― 受賞のご感想:
【受賞された、今のお気持ちはいかがでしょうか?】
今回のノーミス継続表彰に関しては、チームで”力を合わせて対応した結果”と受け止めています。
正常に「運用すること」は、私たちにとって「当たり前」のことですが、このように祝っていただけることは大変恐縮です。ノーミスにこだわっているつもりはありませんが、継続していきたいと考えています。
【今後、やりたいこと、目標などはありますか?】
ノーミスを目指すために、予防や改善を行っています。「改善提案件数賞」や「改善提案内容賞」に関して、今回は開催されていませんが、継続して改善活動のために運用の現場から提案を続けていこうと考えています。
また、他チームとの横連携を強化したいと考えています。障害対応に追われているとミスに繋がりやすいと考えており、他チームへ引き継ぎをしっかり行うことも疎かにしないよう努める予定です。
【本活動(讃えあう会や感謝の気持ちを広める活動)に関して、どのように受け止められていますか?】
システムが正常に稼働していることは「当たり前」で、私たちは日の当たらない「縁の下の力持ち」というイメージがついていますが、そんな私たちにスポットライトを当てているのは嬉しいことと感じています。
【総評】
皆さん「ノーミス継続表彰」の受賞、おめでとうございます。
24時間365日体制で「お客さまシステムの安定稼働」を支えていただき、本当に感謝いたします。
「ノーミス継続表彰」は日々のちょっとした改善の積み重ねがあっての結果だと思いますので、「こうしたらもっと良くなるのではないか」と言う気づきがあればどんどん提案をしていただきたいと思います。
そして、是非、他のシフトチームとも共有・連携していただき、全体で「お客さまシステムの安定稼働」を支えて行ければと考えています。
赤バラ活動は、今回で8回目を迎えましたが、今後も継続していきますので引き続きよろしくお願いいたします。
青山部長
※総評をされている様子
【第7回の受賞メンバーおよび主催者の皆さま】
― 他にはどのような活動を計画されていますか?
オペレーション業務に対するお客さまの要望が複雑化・多様化している中、オペレーターには一定レベルの力量・スキルを有してもらう必要があると考えています。
一定レベルを満たしている事を評価する仕組みとして、今秋より「オペレーターマイスター制度」を立ち上げました。
「オペレーターマイスター制度」では、オペレーターの力量・スキルを「技術力」「業務経験」「育成意欲」の3つの観点で評価し、一定レベルを満たしたオペレーターに対して認定証と認定バッチを授与します。
[ブロンズ]、[シルバー]、[ゴールド]の認定ランクを定義することで、より上のランクを目指すこともできます。
また、認定バッチは身に着けることで自分が獲得した実績や立場を自覚し自信に繋がります。
さらに、西東京データセンターをご利用いただいているお客さまの目に留まる事で、信頼感や安心感が生まれる事も期待しています。
【オペレーターマイスター制度の認定証】
※オペレーターマイスター制度「ブロンズ認定証」を授与された、木内様、青砥様、黒木様、佐藤様
―最後にメッセージをお願いします。
昨今、DXの流れは着実に進んでいます。
オペレーションの現場においても自動化、省力化が注目されていますが、「人による気の利いた運用」「人による細やかな運用」に期待をしていると言うお客さまの声をよく聞きます。
今回ご紹介した「赤バラ活動」は、オペレーターのエンゲージメントを高める事で、オペレーション現場のモチベーションアップに繋げる取り組みです。
お客さまには直接見えない取り組みですが、オペレーション現場のモチベーションアップはお客さまの期待に応える為の土台となりますので、引き続き、さまざまな改善の取り組みを実施していきたいと思います。
キヤノンITソリューションズ株式会社様、情報提供ありがとうございました。
システム管理者の会では、ITシステムを支える方々に感謝の気持ちを伝えたり、活躍を表彰して功労を明らかにしたりする活動を、引き続き募集しています。皆さまの活動紹介を通じて、業界全体で活動が浸透することを目指しています。