株式会社アイネスでは、日頃から、マネージドセンターの現場における「良い活動=グッドジョブ」を対象に、感謝の意を込めてグッドジョブカードを各自オペレータ・運用管理者が相互に発行。
週次の内容確認、月次の集計、四半期に一度ごとの目標達成状況を確認されています。
その取り組みを紹介します。
組織紹介
~安全・安心で豊かな暮らし、そして持続可能な社会の実現に向けて~
お客さまのビジネス/サービスをより付加価値の高いものに進化させることが、アイネスの最重要課題です。当社がこれまで培ってきたさまざまなノウハウ・実績・知見と、あらゆるデータを糧に、デジタル技術を駆使して、お客さまのビジネス/サービスの進化を支援いたします。
私たちが所属する運用サービスデザイン部は、クラウドサービスインテグレーション、セキュリティサービスおよびシステム運用・保守に関する業務を担っています。
金融・社会ソリューション本部
大塚様(左)、米田様(右)
「褒める文化の定着」と「ISO20000」活動目標としてグッジョブカードを運用
―活動実施の背景を教えてください
部門内で長く実施している輪読活動(幅広い範囲で興味深いトピックをメール発信)の中で2014年頃、「褒める文化を定着させる」記事を当時のマネージドセンター勤務者が紹介し、上司より実践を勧められたことがきっかけです。
当社においても、運用はミスなくやって当たり前の雰囲気がありましたが、このような活動を導入することで社員のモチベーションアップや風通しの良い職場環境を作ることにつながるのではないかと考えました。
当社のマネージドセンター(担当部署:運用サービスデザイン部 第三課)では2011年度にISO20000の認証を取得しており、2015年度よりその活動目標の一つとして、グッドジョブカードの運用を開始しました。
―どのような活動ですか?
マネージドセンターの現場における「良い活動=グッドジョブ」に対し、感謝の意を込めてグッドジョブカードをオペレータや運用管理者より都度発行するものです。
①気配り・改善・ファインプレー等に対し、下記区分を併記し起票します。
1.フォロー、コミュニケーション円滑化、チームの雰囲気向上
2.運用手順やワークフロー等の改善(業務担当者への依頼や調整も含む)
3.自動化、省力化、改善
4.オペミス、ヒヤリハットの未然防止(ファインプレー)
②下記について集計します。
1.年間発行枚数
2.発行者、受取者単位での枚数
3.四半期ごと個人別発行枚数(目標:1件/四半期以上起票)
4.自動化や省力化、改善など、現場への貢献度が極めて高いものの件数
5.オペミス、ヒヤリハットの未然防止(ファインプレー)の件数
【グッドジョブカード実例1】
勤務前にもかかわらず、自分が異常対応で困っているところをフォローして頂きありがとうございました。
【グッドジョブカード実例2】
サーバリブート依頼対応について、「大変助かりました。」とのお言葉をお客様から頂きました。確認すべき点をしっかり確認して対応しており、GJです。
【グッドジョブカード実例3】
別チーム副反応日2日間フォロー出社ありがとう。
【グッドジョブカード実例4】
消毒対応時にBCPサイトでの運用ありがとうございました。大変助かりました。
【グッドジョブカード実例5】
●●●システムのデータ連携・データ削除作業でメールスクリプトが違う事に気付いてくれてありがとうございます。
実例5は、メールを自動作成する運用業務にて、誤った内容のメール送信を未然防止したことに対するグッドジョブカードです。このような「オペミス、ヒヤリハットの未然防止(ファインプレー)」については、毎月の分析の中で詳細内容の聞き取り・分析を行い、根本原因の追究や事故防止策の策定にも役立てています。
また、グッドジョブカードの運用について2021年度には下記の見直しを行いました。
①起票ルールを一部変更
複数人(オペレーションチームなど)に対し1件の起票も混在していましたが、貢献できたことを個人で明確に認識できるように、事案は一つでも対象者が複数名の場合はそれぞれに対し1票ずつ起票することにしました。
②参加者拡大(全員参加)の促進
活動への積極的な参加を促すために、「全メンバーが1件/四半期」の目標を設定し活動中です。
全員参加を根付かせるとともに、貢献しようという意識や意欲が上がることを目指しています。
【効果】
もともとは「褒める文化」を広げることによるモチベーションアップを主眼とした活動でしたが、オペレータチーム内・チーム間でのコミュニケーション活性化や、各人の貢献を皆で共有する手段としても効果的であると感じています。また、長年運用を継続してきた中で、グッドジョブカードの内容が改善活動の「芽」でもあることに気付きました。発行されたカード内容を分析し改善活動の促進につなげています。
【2021年度・2022年度 カテゴリ分類結果】
※新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮し、撮影時のみマスクを外して撮影を実施しています。
【受賞メンバーおよび主催者の皆さま】
―受賞者の声
【受賞されて、率直なご感想は?】
受賞できて大変嬉しいです。自分だけでは成し遂げられなかったですし、チームメンバーや協力してくれた皆様のおかげで受賞することができました。
【どのようなことが評価されたと思いますか?】
業務に関する効率化や品質改善の成果だと思います。私たちのビジネスにとって、継続的な改善は欠かせないものと認識し、皆で取り組んでいます。その成果が認められて、チームにとって大きな自信になりました。
【今後やりたいこと、目標などはありますか?】
今後の目標は、スムーズなサーバ運用の実現です。AIなど最新の技術も活用して、人的エラーを防止したい。人と技術の融合により効率化・自動化を進め、サーバ運用をより高度化したいと考えています。
【本活動をどう思いますか?】
小さなことでも「ありがとう」と言われると嬉しいですし、成果を認めてもらえると励みになります。この活動を通して、今後もサービス品質の向上に努め、より多くのお客様に役立つサービスを提供できるよう頑張りたいです。
―最後にメッセージをお願いします。
「感謝の気持ち」を伝えあうことによるコミュニケーションの活性化、モチベーションアップはもとより、社員皆が「気持ちよく」また「やりがい」を感じられる職場環境の実現、維持を目指します。
お客さまや社会の発展に貢献できるサービス、価値を提供し、これまで以上にご満足頂けるよう、マネージドセンター一丸となって取り組んでまいります。
株式会社アイネス様、情報提供ありがとうございました。
システム管理者の会では、ITシステムを支える方々に感謝の気持ちを伝えたり、活躍を表彰して功労を明らかにしたりする活動を、引き続き募集しています。皆さまの活動紹介を通じて、業界全体で活動が浸透することを目指しています。