NTTコムウェア株式会社では、四半期に一度、システムの安定稼働に寄与する「システム管理者」をたたえる「サンクスデー」を設定し、従事する社員や協働者を表彰しています。
今回は、2017年度末に開催されたサンクスデー表彰をご紹介いたします。
組織紹介
NTTコムウェアは、日本の通信インフラを支え、人々の暮らしを変えていきたいという想いを胸に、「心をつなぐ、社会をつなぐ」をコーポレートメッセージに、お客さまに最適なソリューションを提供してきました。
当社は、NTTグループの一つとして日本の情報通信の中枢機能である通信ネットワークを支えてきた実績をもとに、システムインテグレータを超えたビジネスインテグレータを目指し、ビジネスを展開しています。
その中でネットワーククラウド事業本部サービスプロバイダ部はデータセンタサービス、MSP(Management Service Provider)サービス、クラウド/セキュリティサービスおよびネットワークサービスに関する企画提案、構築、運用をミッションとし、3つのビジネスユニットにより事業を展開しています。
NTTコムウェア ネットワーククラウド事業本部の表彰活動
―活動実施の背景を教えてください
私どもの組織(MSPビジネスユニット)では、お客様システムの構築に加えて監視、運用、保守等のサービスを提供しております。24時間365日、システムの状態確認、システムの切り替え作業、発生した問題の対応などに取り組んでいます。システムを安定的に運用するためには、作業の正確性も要求されることから緊張状態も続き、苦労も多い業務です。各社員はシステムを止めないという強い使命感を持って取り組んでいます。一方で、できてあたり前という評価を受けることも多く、社員のモチベーションの 維持、向上が大切なテーマとなっています。そこで、サンクスデーという取り組みを通じて、社員の地道な努力や改善にも目を向け、 感謝の気持ちを伝えたいという思いをこめて活動を開始しました。
―どのような活動ですか?
あらかじめ設定した3つのテーマで力を発揮した人に感謝状を渡し、感謝の気持ちを伝える取り組みがサンクスデーです。四半期毎にサンクスデーを設定し感謝状授与式を行っています。
<3つのテーマ>
・SMEコール(Service Manager Emergency Call)部門
監視、運用業務においてはシステムごとにSM(Service Manager)を定めており、インシデント発生から解決まで責任を持って対応しています。システムからメッセージやアラートが出力された場合は、一次対応は監視部門(FSC24)で実施しますが、監視部門で解決できない場合はSMが対応を行います。夜間も例外ではなく、突発的な対応が必要になることがあります。責任が重い仕事ですが、夜間等の対応の場合は注目される機会も少ないため、本取り組みを通じてスポットライトをあてることにしました。具体的には、システムの安定運用への貢献として各期で夜間の対応回数、時間が最も多い人を表彰しています。
・業務改善部門
システムの運用、保守作業は、人手に頼ることも多いため、効率化による生産性向上、人為ミスの撲滅が以前から重要な取り組みテーマとなっています。そのため、弊社では業務の標準化を推し進めることで効率性、品質向上を追及しています。また、最近ではさまざまなツールを活用して作業の自動化にも取り組んでいます。このような、生産性向上、品質向上の取り組みを奨励し、日頃の努力に感謝するために各期で最も大きな成果をあげた方を表彰しています。
・業務支援部門
システムのトラブルや想定外の事象が発生した場合は、レスキュー隊として 自身の担当外の業務に対して問題解決にあたる場合があります。このような場合は、トラブル等が解消するまでの期間、大きな困難や苦労が続くことが多いのですが、そのような状況が周囲に認知される機会も少なく、がんばってくれた社員をねぎらう必要性を感じていました。こういった状況を踏まえて、サンクスデーでも取り上げることにし、自身の守備範囲を超えて活躍した人を表彰しています。
なお、感謝状の授与は、組織長から一人一人へ渡すことで感謝の気持ちを直接伝えること、社員に限らず協力していただいたパートナー会社の方も対象とし一体感を持たせること、多くの社員に集まってもらうことで互いに認め合う風土を醸成すること、を大切にして実施しています。
―今回はどのような改善が表彰されましたか?
3月は上記の3つのテーマ等から合計30名の対象者を選定し表彰しました。
・SMEコール(Service Manager Emergency Call)部門
第四四半期において最も対応回数、対応時間が多かった社員。(1名)
・業務改善部門
第四四半期において生産性向上に取り組んだチームの中から、最も大きな成果を出した「Webサイトの毎朝試験の自動化」に取り組んだチーム。(2名)
・業務支援部門
第四四半期に実施したセキュリティ関連の対応で、短い対応期限の中で通常の業務範囲を超えて対応した社員。(22名)
また、第四四半期には、顧客の大規模、かつ難易度が高い移行がありましたが、問題なく完遂させることで、お客様より感謝の言葉をいただきました。このようなタイミングをとらえて、今回は特別賞として感謝状を授与しました。(5名)
【表彰風景】
―受賞者の声
MSP-BU カスタマサービス担当 佐野 友香里
この度は表彰いただき大変うれしいです。当担当では業務改善活動として定型業務の自動化に取り組みましたが、本領域はある程度の初期投資が必要なため、なかなか重い腰が上がらない分野かと思います。しかしながら、ひとたび挑戦してしまえばその効果は絶大で、本取り組みで生じた余剰をより先進的な業務の再生産に回せているなと実感しております。今後、取り組みの波及にあたってはこのような成功体験が重要と思いますので、今回表彰いただけたことは励みになりますし、これを機に担当全体における自動化施策の展開へとつなげていきたいです。
MSP-BU カスタマサービス担当 平沼 俊太郎
この度はSMEコール部門において表彰いただき、ありがとうございます。
本来私達が感謝すべきは24時間対応いただいているFSC24(※)の皆さまだと認識しています。日頃マニュアルにのっとった正確な対応を頂きながら、疑問点があれば丁寧に確認してくださるからこそ、事の大小に関係なく問題を未然に解消することができていると感じています。
SMEコール対応時間が長いということは、裏を返せば日々の運用の中に問題を抱えていることになります。それがシステム品質やマニュアル品質の問題など原因はさまざまですが、今回の表彰はこれらの課題に対する今後の運用品質の維持向上と継続的な改善への期待が込められていると感じています。
今後も保守運用者としてSMEコールには常に使命感を持って対応し、その一方で組織として可能な限りSMEコールを総体として削減していけるよう決意を新たに取り組んでいきたいと思います。
(※)FSC24:24時間365日情報システムの監視、運用を行う部門
―最後にメッセージをお願いします。
システムの維持、運用についてもRPA、自動化が重要な取り組みテーマですが、“人”が大切なのは今後も変わりません。“人”の努力やがんばりに対して感謝の気持ちを伝える、その結果、互いに認め合う一体感のある組織となり、より良いサービスが提供できるという好循環を生むエンジンの一つとしてサンクスデーに取り組んでいます。今後も、他の企業の皆さまと情報交換もしながら、“人”を大切にして取り組んでまいります。
NTTコムウェア株式会社様、ありがとうございました。
システム管理者の会では、ITシステムを支える方々に感謝の気持ちを伝えたり、活躍を表彰して功労を明らかにしたりする活動を、引き続き募集しています。皆さまの活動紹介を通じて、業界全体で活動が浸透することを目指しています。
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