コロナでの在宅勤務はいかがでしょうか?
3密を避けながらの買い物や出勤は大変ですね。
私は緊急事態宣言が出る前に、時差出勤を試みました。
最初は8:00ぐらいの出勤。しかし、満員電車は一向に緩和されませんので、7:30、7:00とどんどん早くなってしまいました。
何時に出社すればいいだろうと不安を抱えながら出勤をしていましたが、こんなことに悩むぐらいなら、家で仕事をした方が生産性は高いと考え、緊急事態宣言の少し前からテレワークを始めていました。
すると面白いことが起きました。
7:00に出勤する時は、朝は4:00ぐらいに起きるので、緊急事態宣言が出た後にテレワークを始めると、4:30くらいから何かすることはないかと探し始めます。
そして、「時差ウォーク」を始めました。1時間半ぐらいのウォーキングですので、6:00には家に戻り、シャワーを浴びたり、朝食を取ったりと、それでも7:00には終わりますので、仕事は早い時は7:30頃から始めることができます。
そして、朝のこのような光景が見られるようになりました。今も続いています。
余談はこれくらいにして、今回はユニリタの情報システム部として、「コロナをどのように乗り切ったか?」をざっくばらんにお伝えしたいと思います。
2019年10月からユニリタは働きかた改革に取り組み始めました。
お客様の中には以前からユニリタがスマートビズなどを始めていることはご存じだと思いますが、この時から
リモートワーク、サテライトオフィス 、フレックスサマー休暇、時差出勤などの施策を中心とした「スマイルワーク」を始めました。
そこで、情報システム部としてはスマイルワークをサポートするために次のようなことを準備しました。
1. 会社に入るネットワーク(VPNなど)を整備する
2. グループ会社にサテライトオフィスのネットワークを整備する(ついでに、ネットワークをグループで統合する予定)
3.モバイルPCの環境を整える(ノートPCやBYODを推進する)
4.セキュリティ(端末の管理など)
社内のネットワークは再構築になります。社内のネットワーク環境はあまり良くなく、古いルーターなど、いつ壊れてもおかしくないようなものも多く使われていました。
そして、今流行のSoftware Defined WAN(通称SD-WAN、当社ではプログラマブルネットワークと呼ぶ)の構築を始めました。
ノートPCは個人の端末を持ち込むことができる、いわゆるBYOD(Bring Your Own Device)などを推進し、会社から援助金を出して個人の端末を新たに購入することもできるようにしました。
そのため、ネットワークにはあらかじめMACアドレスを登録できる様にして、登録されたPC以外は接続できない様にしました。
また、セキュリティ強化として、会社の支給のノートPCはWindows Hello対応のPCやTouch ID対応のMacbookなどを標準として配布を始めました。(構築はこれからですが、将来FIDO2の対応をして、セキュリティを高めるためにPCを標準化していく)
ネットワークログも強化され、どんな端末をつなげても、アクセスはログとして収集され、何か重大なセキュリティインシデントが発生しても追跡できるようにして、2020年4月1日からのリリースを待つ予定でした。
しかし、ご存じの通り、3月から雲行きが怪しくなってきました。
コロナウイルスの感染が拡大し始めて、なんと、「全員自宅勤務をしてください」というおふれが出てしまいました。
会社に整備した最新のWi-Fiやネットワーク環境が、サテライトオフィスとして、グループ会社の新宿オフィスに設置したWi-Fiや環境が日の目も見ることなく、とにかく在宅だ!家から一歩もでるな!3密は避けろ!とテレビで連呼され始めたのです。
そして、「VPNはどうした。従業員全員がVPNで入って自宅から仕事ができるのか?」と言われ、しどろもどろになりながら「そもそも、VPNはまだ全員分のアカウントは用意されていません。計画では、4月から順次導入する予定で…」と反論するまもなく、「いやいやそんなんじゃ間に合わない。とにかく社員が全員…」「わかりました。やります」
そして、緊急事態宣言が発表されて、社員のほとんどは自宅から仕事をするようになりました。
幸い、リモートワークの施策を計画はしていたので、さまざまな施策を実施するための予算を4月以降にやるために組み込んでいました。
1. G Suiteのライセンスをビジネスに切り替えて、既にパンクしかけているメールやG Driveの保存領域を無制限にする。
2. VPNの構築は終了しており、あとはライセンスを加えるだけとなっている。(旧ネットワークのVPNはすでにキャパがオーバーしており、度々ダウンすることもあったので、新ネットワークのVPNと並行稼働させることで対応)
3. BYODは制度としてすでに運用済みだったので、オンラインで急きょ自宅のPCを申請してもらう
4. Microsoft 365のライセンス契約(BYODと会社端末の両方にMicrosoft 365をインストールできるライセンス)
など、急ピッチにいろんなことが起きていきました。
各事業部門でも、自宅で働くのでいろんな課題が次から次へと出てきます。
1. 会社のデスクトップを家に持ち帰れないので、ノートPCを貸し出してほしい
2. ノートPCの在庫がないので急きょ注文するも、中国から部品が届かないとかで、納期が1ヶ月ぐらいかかる
3.会社のデスクトップ端末に入って仕事をしている事業部の人から電話がかかってきて、「すみませんハングアップしたので、リブートしてもらうことは可能でしょうか?」という問い合わせ。「残念ながら自分たちもリモートワークをしているので次回出社する時にやります」などの珍回答が続出
4. 請求書が紙ベースで送られてくるので、「会社に行かないと請求の処理ができません」という部下からの悲痛な叫び
などなど、「コロナあるあるの宝石箱や!」と叫びたくなる状態でした。
しかし、それでもありものでなんとか間に合わせ、いろんなことをやりました。
情報システム部として、最初にやったのは、「請求書をどうしようか?」です。
覚えていられる範囲の請求書であれば請求先からPDFで送ってもらい、VPNで会社のワークフローに入ることはできますが、情報システム部に送られてくる請求書はそんなもんではありません。
クラウドサービスの利用料数百円のものから、定期的(毎月)送られてくる回線の利用料などなどおびただしい数の請求書が届きます。
それをすべて「PDFで送ってほしい」と言えるはずがありません。
次に新しく入社する社員にPCやスマホを支給しなければなりません。
もちろん、そのPCやスマホはいろんな設定をしてから渡しますので、会社で作業する必要があります。
そこで、なるべく会社に行かなくても、仕事ができるように、会社でやらないとならないタスクを整理することにしました。
ちなみに、新入社員のPCは3月時点で用意されていましたが、4/1に入社式を行い、その日のうちにPCのセットアップ、メールアカウントの設定、基本的なGoogle Meetの操作方法、VPNに入る方法などを教えて、そのままPCを持って帰ってもらうことにして、新人研修の方法などは後で連絡することにしました。(こちらは後ほど話します)
次回は情報システムで導入しましたタスク管理ツールを紹介しながら、働き方がどのように変わってきたか紹介します。
連載一覧
筆者紹介
情報システム部
部長 執行役員
戌亥 稔
情報システムはまだ2年目の若造です。
昨年1年は社員の働き方改革を支援するためにSD-WANの構築を行ってきました。
働く場所を固定しない柔軟な情報システムを目指しています。
本年度はデジタル変革(DX)をお客様に提案してきた経験を活かしてユニリタの社内システムのDXを目指しています。
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