概要
2005年10月から2006年3月に、システム管理者の会サイトの前進である”カイゼン活かす”サイトに掲載され、その後も根強い利用がある「運用規約、運用設計書」の筆者である「運用ゲンジン」ことITシステム運用コンサルタント沢田典夫氏のコーナーが復活します。今回は、より具体的な内容で運用設計のポイント、運用の管理項目とプロセス、運用設計基準書内容等について、テンプレートを多数公開していただきます。
皆さんの運用カイゼンにお役立てください。
運用管理体系
ドキュメント管理
ドキュメント管理のワンポイント
□ ①一般ドキュメントと管理対象ドキュメントを明確に
□ ②コピー配付の多用は避け、マスターのドキュメントはワンベストを
□ ③保守は都度が好ましいが、まとめて定期的に最新化する癖を(それまでの記録を付箋や赤ペンを活用)
□ ④運用にとってドキュメントは命! 保守を後回しにはせず、いつも最新化を(付箋、赤字、メモを活用)
□ ⑤みんなでではなく、きちんとドキュメント管理担当を設け、責任と一元管理
□ ⑥保管以上に廃棄も大切
□ ⑦変更作業などに関連するドキュメントがリンクされてない
データ保管・管理
掲載資料4
掲載資料5
データの保管・管理のワンポイント
□ ①関係担当者が多い分ミスが起こり易いため、各役割での作業を厳密に(漏洩、紛失)□ ②各役割での作業は漏洩、紛失を防ぐためにも必ずダブル体制で確認が行えるように
□ ③媒体は漏洩や紛失の事故のもと。極力媒体は廃止の方向に
□ ④媒体の紛失を防ぐためにも、ICタグなどで武装
□ ⑤取り扱いや管理を効率化するためにもハンディーなどでシステム化
□ ⑥各役割で、漏洩や紛失を想定した訓練(発覚・報告~発見)と作業の改善に
□ ⑦個人情報の暗号化やカード情報の保存の見直し
実績管理
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実績管理のワンポイント
□ ①運用情報は運用の最大の武器□ ②運用管理情報をどれだけ収集・蓄積・分析しているかで運用状況は大きく違う
□ ③運用管理情報をただ収集・蓄積してるだけではめくらで運用しているのと同じ
□ ④運用管理情報の数値から、システムの状態や人の作業と動き、負荷、手間隙、大変さがイメージできることが大切
□ ⑤取得可能な運用情報はできるだけ収集が先決
□ ⑥運用管理情報の分析では単に数値化だけでなく、アクションに結びつく機能を
□ ⑦運用情報の収集・分析はできるだけツールで集計・分析を
□ ⑧分析は数値だけでなくビジュアル化と考察を大切に
□ ⑨運用情報は現状把握、問題点や改善点、未然・予防措置、運用設計などに活用
連載一覧
筆者紹介
1951年生まれ。運用との出会いは某銀行でのオペレータに始まり、7年間富士通 フィールドSEとして多くのメインフレームの導入の企画提案、移行、OS試験、環 境設計や構築~チューニング、また業務システム開発などを手掛ける。また、某大手 トレーディングスタンプ会社で13年間、コンピュータの導入、業務システムの開発 (物流・販売・財務・経営)および運用を行い、この時に開発の標準化、自動運転環境構築、運用設計や運用改善、また、運用ツールの開発などを手掛け、運用の基盤を 確立する。その後BSP一期生として入社し、運用診断や運用企画、また、運用設計 を重視した運用ツールの導入などを行い、コンサル事業の基盤作りを行う。その後運用コンサルとして独立し、これまでの経験を生かし、運用する人の立場に立ち、ま た、運用改善は永遠のテーマを掲げ、16年間一匹狼で運用と向き合ってきました。
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